Chromaグループのスタートアップ企業Innovate Nanotech Inc.が台湾工学技術研究院から半導体最新技術「ナノ粒子モニタリング技術」の移転契約を締結

24 Nov 2017

ITRI

Chroma ATE Inc. CEO 黄欽明(右)

2017年11月24日、Chroma ATE Inc.は台湾工業技術研究院と「ナノ粒子モニタリング技術」について、Chromaグループの新しいスタートアップ企業であるInnovative Nanotech Inc.への技術移転契約を結びました。このことにより、台湾工業技術研究院はInnovative Nanotech Inc.の重要なシェアホルダーとなりました。先般 Innovative Nanotech Inc.は新竹サイエンスパークと契約し、半導体製造フロントエンドプロセスの歩留り向上に貢献する液体ナノ粒子モニタリングシステム「SuperSizer」を開発しました。

半導体の製造には膨大な量の液体や溶液が使われています。プロセスにおけるウエハ表面の洗浄、研磨、エッチング等の用途に使われ、溶液中の不純物は欠陥率に大きな影響を及ぼしています。現在主流となっている光散乱測定法は、20nm以下の粒子の大きさと量を正確に検出することができず、製造プロセスでの溶液コントロールは困難を極めます。また20nm~10nm、更には7nmサイズまでの開発において極小化したトランジスタの電流経路の幅は非常に狭くなっています。したがって、溶液中にナノ粒子レベルの不純物が存在すると、製品歩留りに大きな影響を与えることになります。

Innovative Nanotech Inc.の新世代液体ナノ粒子モニタリングシステム「SuperSizer」は、今まで検出の難しかった5nmを超える大きさの粒子量を正確に測定することで溶液に起因する工程不良を可視化します。この技術により半導体メーカーは製造プロセスを改善するために必要な措置を講じることが可能になります。さらに半導体製造プロセスだけでなく、エレクトロニクス、光学、更には生物医学材料分野にも応用できる大きな可能性を持つ技術です。Innovative Nanotech Inc.はこのナノ粒子モニタリングシステムをChromaグループの販売チャンネルとマーケティングチャンネルを活用し、グローバル市場に向けて展開してまいります。

Chroma ATE Inc.は自動試験システム、スマートマニュファクチャリングシステム、ターンキーテストおよびオートメーションソリューションの世界的リーディングサプライヤであり、半導体テスト分野で多くのバックエンドライン精密測定システムを有しています。Innovative Nanotech Inc.が今後Chromaグループの半導体フロントエンドプロセステストソリューションプロバイダになることで、Chromaは半導体テストプロセスにおいてフロントエンド・バックエンド双方のアプローチが可能なサプライヤーになりました。

Chromaは今後も、革新的な技術を広め、顧客の信頼性の高い計測環境構築のために尽力してまいります。