業界トップクラスの高電力密度設計により、1Uサイズに1.7kW×3ch出力を実装しました。各チャンネルは絶縁されており、独立した電圧/電流制御が可能です。検査装置を構築する際は、19インチラックなどのキャビネットスペースの節約に貢献し、ケーブル配線の簡素を実現することが可能です。例えば、9チャンネルのプログラマブル直流電源を必要とする検査装置を想定してみましょう。一般的には、1Uサイズの直流電源を9Uのスペースに9台組み込む必要があります。しかし、Chroma62000Eシリーズを採用することにより、3Uのスペースに3台の直流電源を組み込む事により9チャンネルのプログラマブル直流電源機能を実装することができます。（3チャンネルモデルを使用時）。

Chroma62000Eシリーズには、ワイドレンジ出力モデルと固定レンジ出力モデルの２種類があり、お客様の用途、仕様、ご予算に応じてお選びいただけます。例えば、62050E-600Pは、出力仕様が5kW/600V/22.5Aのワイドレンジ出力対応モデルで、さまざまな試験でフレキシブルにご使用いただけます。（左図参照）62050E-600Pは、223Vの低電圧出力時には、最大22.5Aの電流出力、600Vの高電圧出力時には最大8.4Aの電流出力が可能です。つまり、低電圧/大電流と高電圧/低電流の両方の試験環境を求められる場合、ワイドレンジ出力対応のモデルを選択することが費用対効果の面で最適です。62050E-600P（ワイドレンジ出力モデル）は、信頼性試験などの検査装置において、一台で幅広い試験環境を実現することができ、コスト削減並びに、省スペース化を実現することができます。
	62050E-600（固定レンジ出力モデル）は、出力5kW/600V/8.4Aの直流電源で、低価格なプログラマブル直流電源です。（右図参照）この固定レンジ出力モデルのプログラマブル直流電源は、製造現場なの検査ラインで使用する組み込み用直流電源として最適です。

研究開発部門や生産ラインの設備選定では、小型軽量且つ設備の拡張性及びシステム故障時のメンテナンス性を考慮しなければなりません。Chroma62000Eシリーズは、マスター・スレーブ機能により最大20kW(最大4台/並列接続時)まで拡張可能です。
マスター機を制御することにより並列接続された直流電源装置を単体の高出力直流電源の様に制御可能です。
Chroma62000Eシリーズは、並列運転時に各機器間で出力電流情報を共有することにより高い安定性と耐ノイズ性を実現しております。

＊1チャンネル出力のモデルのみ対応可能です。
＊オプションのA620042インターフェイスが必要です。

Chroma62000Eシリーズは、ユーザがシーケンス及びタイミングをプログラムミングできる様に、リストモード機能とステップモード機能を搭載しております。10msから65535sの間隔（滞留時間/Dwelltime）で、100ステップまでプログラミングに対応し、電圧・電流制御、I/O信号出力設定が可能です。これらの機能は、DCコンバータやインバータの電圧降下試験、バッテリーの充電試験、部品のライフサイクル試験及び航空機関連試験などに適用できます。

Chroma62000Eシリーズには、操作用インターフェースにタッチパネルを採用いたしました。タッチパネルを採用することにより、スマートフォンの様に簡単に各種設定をすることができます。タッチパネル上のアイコンを使って、電圧・電流の設定及びシーケンス制御のプログラム設定など、すべての操作を簡単に行うことができます。

Chroma62000Eシリーズは、Ethernet/LXI規格に対応したLANインターフェースが標準搭載されております。リモートWEBコントロールインターフェース機能により、スマートフォン、タブレット及びPCなどから直流電源を遠隔操作することが可能です。この機能により、ライフサイクル試験などの長期間に渡る試験実施時に、いつでもどこからでも直流電源の状態監視を行うことができます。
（特許番号：CN111796982A）

*Chroma 62000Eシリーズは、フォールドバック機能を搭載しており、出力モードの切り替え（CV→CC、CC→CV）時に、出力状態を保持設定または停止設定することが可能です。DUT（被測定物）を保護するための遅延時間の設定が可能です。 *電源異常時には、コントロールパネルでの警告メッセージのほかに、リモコンインターフェースから音声で異常を知らせることが可能です。 *SCPIコマンドによるプログラムの制御（ループ／一時停止／遅延など）をおこなうことができます。 *QRコードによるログインが可能です。迅速な接続・制御を行うことが出来ます。 *スマートフォンやタブレット端末を接続するには、 無線LANルーターが必要です。

Chroma62000Eシリーズには、VNCサーバーが搭載されています。スマートフォンやタブレット端末などのモバイル機器から、VNCビューアを介して遠隔地の直流電源を容易に操作・監視することができます。
ユーザが使用できる機能や権限をパスワードで管理することも可能です。

* VNCViewerはサードパーティ製アプリケーションです。
* スマートフォンやタブレットを接続するためには、無線LANルーターが必要です。

【接続制御サンプルシナリオ1】 Chroma62000Eシリーズを検査装置に組み込んだ際、ユーザはGPIBインターフェース経由でリモート制御をおこなうことができます。これにより、実験室に出向き直流電源の画面で測定値などの状態を確認する必要がなくなります。そして、VNC機能により、LANインターフェース経由で直流電源の測定値などの状態を確認することもできます。
	【接続制御サンプルシナリオ2】 DUTのバーンイン試験やエージング試験で直流電源を使用する場合、エンジニアはいつでもすぐに直流電源を制御することができます。例えば、実験室で実施しているDUTの試験状況を遠隔地よりリモートで確認することができ、検査の時間と工数を大幅に削減できます。
【接続制御サンプルシナリオ3】 スペースの問題で、DUTより少し離れた場所に直流電源を設置されている場合、エンジニアが、DUTの入力状況を確認しながら直流電源の調整をすることは容易ではありません。VNC機能により、モバイル端末をリモート制御用のキーパットとして使用ができ、大幅な作業効率の向上を実現できます。また、リモート制御の権限は、パスワードで保護されているため、常に安全を確保することができます。